MC BATTLE HACKER

MCバトルを1万試合以上観た生粋のバトルヘッズである筆者が、自身が観たMCバトルの紹介をしていくサイトです! バトルビートの紹介や、ラッパーの紹介もしていくのでよろしくお願いします!!

タグ:MCバトル

どうも、MCバトラー名鑑です!

本日はMCバトル界で注目の若手ラッパー「TERA_Z」の魅力に迫ります!


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TERA_Zのプロフィール

・本名・・・本人があまり公表したくないようなので不明にします。

・年齢・・・20歳(1998年生まれ)

・大学・・・神奈川のジムが無料で鶴見川の近くの大学(無料のジムしか利用しない模様)

・出身・・・神奈川県川崎市

・身長・・・178cm(推定)

・体重・・・74kg

・趣味・・・トレーニング(ベンチプレス90kg)

・Twitterアカウント・・・https://twitter.com/m39723777

・Instagramアカウント・・・https://www.instagram.com/tera_zzz/?hl=ja









なんと1998年生まれの20歳のラッパーです。(9forやストローム、TERUと同い年です。)

見た目は完全に20代後半なので、最初に年齢を知った時は非常に驚きました。




(5:02からTERA_Zのインタビューが聞けます。八文字さんもTERA_Zの年齢を聞いて驚いていますw)
 



TERA_Zの特徴。


フロウの名手

TERA_Zのバトルの特徴として、非常にレゲエ感溢れる聞き心地の良いフロウを使うのが特徴です。

鎮座DOPENESSのように全く予測不可能とまではいかないものの、

聴衆を飽きさせない多種多様なフロウでバトルをするので、彼のバトルは音源のように聞いてて楽しいも

のが多いです。 


韻にはそこまでこだわらない


前述の通り、TERA_Zはフロウに特に秀でていて韻にはそこまでこだわっていない印象を受けます。

どちらかというとバトル中に自然に出てくるフレーズに、もし韻を踏めたら踏むという自然な踏み方をし

ていて、8小節のケツに韻を踏んで落とすという大阪の若手ラッパーのスタイルとは離れています。


バトルはピースなことが多い


TERA_Zは本人の性格に依拠することが多いのかもしれませんが、バトル中にバチバチでやっているのを

ほとんど見たことがありません。

バトル中、終始笑顔なので見てて非常に癒されます。

本人もバトル中、あまりに周りがバチバチなバトルをしていることに対して、「バッカじゃねーの?」と

言うなど、バトル中でガチの雰囲気になるのはあまり好んでいない印象を受けます。



(1:42秒からその発言を確認できます。)





百足とのバトルで炎上?

彼のことを語る上で欠かせないのが、凱旋MCbattle.NEWgenerationで行われた百足とのバトルです。


問題のバトル動画↓

 

「百足」についての記事↓
00世代のラッパーで個人的に注目しているラッパーをまとめてみた!


普段、TERA_Zの動画には彼のフロウやバトルスタンスに賞賛のコメントが多いのですが、

このバトルの動画では、百足のバース中、小馬鹿にしたような態度をとる彼のスタンスに、「キモい」や

「ダサイ」と言ったコメントが目立ちました。

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しかし、同時に普段の彼のバトルで見られない相手に対する熱いスタンスや、

対戦相手に対してのバチバチな態度に賞賛のコメントもありました。


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管理人の感想としては、バトル中のスタンスがどうあろうとどちらのラップがイケてるかでバトルの勝

敗はつくと思っているので、対戦相手のバースを真面目に聞く必要は特にないと思っています。

なのでTERA_Zのスタンスをどうこう言うコメントがあるのはイマイチ理解できません。

単純にこのバトルは百足のラップがカッコよかった。それで十分だと思います。


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実際、動画の評価見ても、ほとんどがバトルに対して高評価をつけているので、表面化したネガティブな意見はほんのわずかであったことが確認できます。


TERA_Zの意見としても、百足に対して特別な態度というよりも、普段川崎の草バトルでもバチバチにやることがあるので、それが視聴者の目には奇異に映っただけかと思われます。





管理人が選ぶTERA_Zのオススメバトル3選!!


①TERA_Z vs ONO-D/U-22 MC BATTLE 第3次予選(2018.3.25)




管理人が最初にTERA_Zにハマったバトルです。

当時、すでに若手MCの中で一躍、時の人となっていたONO-Dのバトルを観に来た視聴者の方が多かった

と思われますが、PEKO BEATSの速いBPMのテンポに出だしから完璧に音に乗るTERA_Zのビート

アプローチに度肝を抜かれました。


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(このような感想を抱いた視聴者も少なくないはず)


このPEKO BEATSは数々のベストバウトを作り出すのですが、個人的にこのバトルが最もこのビートの良

さを引き出したバトルだと思います。


PEKO BEATSが使用された他の有名なBATTLE一覧⬇︎


「9for vs じょう」



「K-razy vs キョンス」





②TERA-Z vs MC龍/公式ベストバウトU-22 MCBATTLE 第5次予選(2018.6.28)







ONO-D戦でTERA_Zの凄さに気づいた視聴者の期待を確信に変えた試合がこの一戦だと思っています。

対戦相手のMC龍も、今やNAIKA MCに続き群馬を代表するMCとなっており、今のバトル界を席巻している話題のラッパー「百足」に何度も勝利している確かな実力を持ったラッパーです。

BEATはWAZGOGG氏の製作した「Impact」というビートで、このビートものちに数々の名バウトを作り出すビートです。


「WAZGOGG-Impact」




「Impact」が使用された他の有名なバトル一覧⬇︎

「SAMvsID」



「SHOHEI×Qoredy vs 炙×A-zell | ADDVANCE MC BATTLE 2 on 2」




このバトルで特に盛り上がったのが、TERA_Zの2バース目の音ハメです。(1:02から確認できます)


WAZGOGGビートで音が消える瞬間のタイミングに合わせて言った「TERA_Z Perfect human!」

というバースがこの試合最高の盛り上がりを見せました。いわゆる「音ハメ」というやつです・


試合全体を通してTERA_Z特有の相手を食ったようなスタンスでMC龍を完全に翻弄しているのが観て取れます。

何よりTERA_Z本人がこのバトルを一番楽しんでいるのが伝わってきて非常にピースなバトルです。


最終的にMC龍が「TERA_Z強すぎる」とある意味敗北宣言に近いことまで言うに至っているのでいかにこの試合のTERA_Zがヤバかったかがわかります。


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上のコメントが視聴者の多くの気持ちを代弁しています。



TERA_Zはこの大会はこの勢いのまま決勝まで進み、惜しくも枚方レペゼンのTERUに敗北していますが、見事準優勝でU-22の出場権を勝ち取っています。



③TERA_Z vs 9for-渋谷路上バトル(2016/09/08)




2年以上前のバトルで、TERA_Zの名前がほとんど知られていなかったことのバトル動画です。

同じ神奈川県でかつ同い年の9forは当時からある程度名前が知られていたのでこの動画も多くは9forを観にきた視聴者の方が多いと思われます。

しかし、9forの押韻を確実に決めてくるスタイルに対し、TERA_Zはこのころから超高校級のフロウを見せ、一歩も引かない試合ぶりを見せています。

ザ・スタイルウォーズといった感じです。

このバトルで惜しくもTERA_Zは負けてしまいますが、このバトルを見た方は確実にTERA_Zというすごいラッパーがいるということを記憶に残したことでしょう。

約2年間の歳月がたち、今では誰もが知る若手の代表的なラッパーになったTERA_Zですが、

このころからフロウに関して天賦の才を見せていたと思われます。

同い年で出身も神奈川県と同じ地域の9forとはかなり仲が良いみたいで、実家に遊びに行くほどの仲です。


「9for vs TERA_Z」




これは1年後に再びTERA_Zと9forが相見えたバトルの動画です。

バトル中でも仲よさそうな様子が伺えますw。




TERA_Zの今後



TERA_Zは2018年の8月20日時点でバトルに対する情熱が下がっていることをツイッター上で告白しました。

このツイートは8/16に行われたMRJ一周年2on2の後のツイートで、実際それ以降、大きなバトルは1ヶ月以上出ていなかったと思われます。(もしかしたら管理人の確認不足かもしれませんが・・・)





SCHOOL of RAPに出場!

均衡を破ったのは9/30日の「SCHOOL of RAP」です。この大会はKOKというUMBに並ぶ大きなMCバトルの大

会の若手出場枠を勝ち取れるもので、若手のラッパーにとっては非常に大きな位置付けの大会になっています。

この大会にTERA_Zは出場し、見事セミファイナルまで駒を進めています。(準決勝では惜しくもがーどまんに敗れました。)


以下、YouTube上に上がっているSHOOL of RAP の動画です。

・「がーどまんvsTERA_Z」



・「TERA_Z vsよんろく」



「TERA_Z vs T-sawagg」



全試合、重低音のビートが目立つなか、TERA_Zらしい非常に巧妙なビートアプローチと、聞き心地の良

いフロウ、そして「TERA_Z」節全開の人を食ったようなスタンスが見れて、非常に見応えがあるバトルになっています。


U-22にも出場!


10/12に行われたU-22という若手MCのNO1を決める大会にも出場したのですが、1回戦であのフリースタイルダンジョンを制覇した若手最強の呼び声高いMCニガリと戦い負けてしまいました。


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TERA_Z vs MC☆ニガリ

戦極MCBATTLE 代表 MC正社員さん(@sengokumc)がシェアした投稿 -




・ニガリとのバトル



野球部の下から意味の通ったニガリのスキルフルなラップに軍配が上がりましたが、TERA_Zも負けていません。




バトルに対する情熱は戻ったのかわかりませんが、個人的には今後もTERA_Zにはバトルに出続けて欲しいと思っています。


僕の記憶が正しければ、TERA_Zはまだ大きな大会での優勝歴がないはずなので、彼が優勝して押しも押されもしないラッパーになるのが楽しみです。


TERA_Zの音源


最後に彼の音源を紹介します!


【和】feat TERA_Z.SHAM-ZO.野武士.MAKA,shima(proby.AguraBeatS)


何かとTERA_Zと比較されることの多いレゲエラッパー「MAKA」のフューチャリングの曲です。

MAKAとTERA_Zはラップのスタイルが近しい部分があり、2 on 2で一緒に組んで戦ったこともありま
す。




曲全体を通してピースフルな雰囲気でメロディアスなラップなので、ラップにそこまで明るくない方でも

聞ける非常に聞き心地が良い曲となっています。



「TERA_Z/ONE MINUTE file83/藤沢宿 Records」




TERA_Zらしい自由でのびのびした気持ちになれる素敵な一曲です。

コメント欄にあったのですが、「CHEHON/みどり」に曲調が似ています。

落ち込んだ時に聞くと元気になれる曲だと思います。



・「CHEHON/みどり」




まとめ

以上、音を楽しむ風来坊「TERA_Z」の魅力に迫った記事でした。

数多くTERA_Zのツイートやバトル動画を見てきて、彼の魅力は何にも縛られない自由でそれでいて

自らを変に強く見せないまつろわぬアティチュードにあると感じました。

バトルの勝敗にこだわらず純粋のに音を楽しむスタンスは人によって好き嫌いが分かれ、バトルによってはそれが裏目に出てしまうこともありますが、僕はそれが彼の人間らしさであり、一人の人間として尊敬する部分だと感じています。


管理人が今一番好きなラッパーなので今後の飛躍を期待して彼の動きを追っていけたらいいなと思っています!


それではまた次の記事でお会いしましょう!







 

こんにちは、「MCバトラー名鑑」です!

本日は「最ッ低のMC」のビートが使用されたバトルを紹介していきます。





  •  「最ッ低のMC」とは
現在(2018年10月時点)テレビ朝日放送中のフリースタイルダンジョンでラスボスを務める

「般若」
の5枚目のアルバム「HANNYA」に収録されている曲です。


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HANNYA
般若
エフ・エス・エイ・アンド・アール
2009-06-24



 



LIVE映像ですがYoutube上でも聞けます。





早速このビートが使用されているバトルを紹介していきます。



  • バトル集



・THE罵倒 2017 -CYPHER本戦・GRAND CHAMPIONSHIP-KOOPA vs サイプレス上野




(13:54~から)




・Takuto vs TERA_Z | 第3回MRJ(MR日本語ラップ)

  




・凱旋MCbattle東西選抜予選.準決勝K'ill vs Mush






・GADORO vs 輪入道/ADORENALINE 2016





・K-razy vs MAKA 凱旋MCbattle 東西選抜決勝戦






・MC龍 vs ゴギガギガギゴ(9for)|第4回MRJ(MR日本語ラップ)BEST8
(延長戦)



(延長戦に使用されているので2:38〜です。)



・2014 UMB 東京予選 DLSAMPLE  MCニガリvsACE


(1:27〜)



  • まとめ


このビートが使用されているバトルでは、原曲のフック(サビ)部分である、

「ギドラ ブッダ 雷 ペイジャー 俺が狂ったのは奴らのせいさ」

の部分をサンプリングするMCが多いです。

(体感的には6割くらいのMCがサンプリングから入っています)

中でも個人的にお気に入りのサンプリングは、takuto vs TERA_Zの1バース目です。

大麻の種類?を挙げています。

彼自身が大麻を吸って捕まったことがあると言う事情を鑑みると、

バースの当意即妙さが引き立ちます。

今、僕の中でTERA_Zはお気に入りのMCなので、これからの飛躍を期待しています!



ここであげたバトル以外にもまだまだ使用されているバトルは多いので、もし知っていたら

コメントお願いします!


それではまた次の記事で!


4
どうもMCバトラー名鑑です!

本日はバトルに出ているMCの中で特に注目している2000年に生まれのラッパーを紹介して行きたいと思います。

(ちなみに2000年生まれは00世代と呼ばれます。ラッパーは自身の生まれの下二桁をとって◯◯世代や
◯◯式といった使い方をします。)

今回2000年生まれの00世代に絞った理由は、単純にその世代が今MCバトル界隈でもっともいけてると感じているからです。


0世代で頭角を現している5人のラッパーにターゲットを絞ってそれぞれの特徴やおすすめバトルを紹介して行きます。

1記事1人のペースで書いて行きます。





①百足
スクリーンショット 2018-08-25 22.30.50

引用:https://hdydfy.com/yuumeijin/rapper/5179/


・人物


00世代の大黒柱と名高いラッパーです。

バトルに出場する機会が多く、数々の名バトルを生み出しています。

バトルMCとしての能力を分析すると以下のようになります。

(MCバトルパラメーターは変動制かつ個人の独断と偏見によるものなのであしからず。)





スクリーンショット 2018-08-25 22.57.48



総合評価 
72点
ランクA 












・特徴

基本的ににオールラウンダー型ですが、特に観客の上げ方がうまいと言う印象です。

USのフロウと呼ばれる、小説の最後に「エイッ」と言葉を入れることで、観客の自身ラップにのせるやり方は百足と後述する藤 koosが得意とする技でもあります。

 (動画の6:28秒あたりからUSのフロウが確認できます。)


他にも、ビートの音をそのまま使用する画期的なやり方で観客を上げると言う前代未聞のスタイルをあみだしたらラッパーでもあります。


下の動画の中でバイクのエンジン音のビートをそのまま自身のラップに使用する離れ業を見せてます。




ほとんど弱点らしい弱点はないのですが、あえて上げるとすれば、相手の言ったことに対するアンサー力、対話する力はそこまで高くないかなと言う印象です。

なので、バトル中に相手に核心を着くバースを吐かれると、そのバースのインパクトを覆せず、そのまま負けてしまうことが多いと言う印象です。


ですが、小説の最後に韻を落とすことで観客を上げる基本的な能力や、多彩なフロウなどMCバトルの中では、ベテラン顔負けの能力を持っています。

まだ、戦国MCバトル、UMBといった大きな大会での実績はないものの、これからどんどん成長していくことが予想されるMCです。


・まとめ

百足は00世代の中でも群を抜いてMCバトルが強いと感じています。
見た目もイケメンかつ高身長で、正直ラップ以外にも隙がありません。
高校生ラップ選手権には惜しくも落ちてしまったものの、ほかの大きな大会で成果を残すことを期待しています!

次の記事で紹介する00世代のMCバトラーは、
「ONO-D」です。


乞うご期待!





















































ワッサー、MCバトラー名鑑です。


突然ですが、MCバトルを成り立たせるもので必要になってくるのは何でしょう。

もちろん、そこで対戦するMCが2人以上必要です。

しかしながら、それだけではMCバトルは成り立ちません。

DJが流すビートが必要です。

ビートというものはMCバトルにおいてとても重要なもので、

このビートの種類によって、勝敗が変わることも多々あります。

例えば、あるMCにとって得意とするタイプの、ビートが早い(BPMが130以上)テンポであるのに対

し、かかったビートが遅いビートだった場合、ビートに自身のラップを合わせられず、敗退するケースな

どもあります。

近年、MCバトルで使用されるビートに「トラップ系」のビートが多くなってきているので、

MCの中には*トラップを得意とするMCとそうではないMCとの間で明暗が別れてきています。


ちなみにトラップとは、音楽の種類の一つで、wikipediaには、
2000年代にサザン・ヒップホップクランクから派生して生まれた、比較的新しいジャンル。重低音を強調したビートに、トラップ特有のスネアドラムの連続音や、派手な電子音を加える中毒性の高いスタイルが一般的トラップを得意とする
と書かれています。

このトラップが得意とされているMCは「Lick-G」、「百足」、「藤coos」などが挙げられます。

「Lick-G」
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Lick-G | SOUND MUSEUM VISION


「百足」

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https://hdydfy.com/yuumeijin/rapper/5179/


「藤koos」
スクリーンショット 2018-08-18 18.44.52


https://www.youtube.com/watch?v=qYuh23x-nMo



ともかく、ビートはMCバトルにおいて試合の趨勢を決めるとても重要なものということを理解していただけたら嬉しいです。


この記事では、

本日は、MCバトルで使用されたら、その試合がベストバウトになること間違いなしの、最高にアガるビ

ートを紹介したいと思います。


①「Touch B」(作:DJ hokuto)

「Touch B」はDJ hokutoさんの作ったオリジナルビートです。


- hokuto -

1991年生まれ、神奈川県出身のMPCプレイヤー、トラックメイカー。20123月にHIFANAが審査員を務めたMPC BATTLEPAD PAD BATTLE」を最年少で優勝。アナログ7inchシングル2枚のリリースを経て20161214日に待望の1stアルバム「AMATEUR RHYTHM」をリリース。これまでに漢 a.k.a. GAMIをはじめKEN THE 390KIKUMARUNIHA-C等にトラック提供。

Twitter@hokuto184

https://www.youtube.com/watch?v=fzn9rtttpGYより抜粋

曲↓





ビートだけ↓





 16拍子ごとに流れる女性のエロティックな声が、いい味を出していて、この16拍子の終わりごとに、うまく

脚韻で着地させることができれば観客の歓声を一手に受けること間違いなしです。 

このビートを使ったバトルで特におすすめなのが以下のバトルです。


「9for vs MIRI」
 



9for(動画の左のMC)の2ターン目のバースが神がかっていると思います。

<9for>
 

金が欲しいからマイク

いやアイドルだから俺は手は抜かない

スキルで証明ってさ口ずさもうぜ

着地が完璧 内村航平
 

ヤバめなラップ もう言うことないけど

お前はアイドルラッパーで鳴り物なんだ

今年はMIRIより橋本環奈


 この
「スキルで証明」(u,i,u,e,o,e)「口ずさもうぜ」(u,i,u,a,o,e)「内村航平」(u,i,u,a,o,e)

の全てでほぼ完璧に韻を踏んでいることと、

体操選手の内村航平の体操における着地が完璧なことと、自身のラップの締めを指す「着地」が完璧にで

きていることをかけた、ダブルミーニングになっているところも、9forのスキルが現れているところだと
思います。


最後のバースでも、「鳴り物なんだ」と「橋本環奈」で占めているところが流石だなと思います。


(ライムを読んだお客の方もすごいですが。。。
ちなみにライム読みした方は、「Mr,日本語ラップ」というMCバトルイベントを主催している「MC派遣社員」という方らしいです。)



②「Bring It On Fighter」(作:SHINJI-coo-K)


二つ目は「SHINJI-coo-K」(読み方:シンジ・クー・ケー)(https://twitter.com/shinji_freedom)

という方の「Bring It On Fighter」というビートです。


僕がこのビートがベストバウトビートであるとする理由として、前半のドラムの軽快かつシンプルなビー

トに対し、後半から入るベース(?)の音によって曲のイメージが変わるのがポイントです。

MCは同じターンで、イメージが変化するビートに対し、乗り方を変えることで、観客の盛り上がりを最

高潮にすることができます。

このビートを使用したバトルで僕がお勧めしたいのが、「CIMA(シーマ)」vs「mol53(もえるごみ)」

の試合です。





先行のCIMAがビートに対して、正面から乗るオンビートのスタイルで、かつ得意とする熱韻スタイルで

行くのに対し、mol53はビートに対して若干後ろ乗りのオフビート、いわゆる「レイトパック」で乗って

いるのが対照的です。

CIMAの熱さに対し、mol53はあくまで冷静にCIMAのラップに対し、的確にせめているのが対照的です。


③「星を願う」(作:OZROSAURUS)

3曲目は日本語HIPHOP界では知らない人はいないと言われるほど有名なユニット「OZROZAURUS」

の「星に願う」です。

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引用:https://clubberia.com/ja/artists/1931-OZROSAURUS/


OZROSAURUSは、日本のヒップホップバンド。1996年にヒップホップユニットとして結成。メンバーの加入、脱退を経て2015年に6人組のバンド編成となる。GRAND MASTER所属。
(Wikipediaaより抜粋)


「星を願う」原曲↓



「星を願う」ビート↓


全体を通して重厚感溢れるビートとなっていてリズムキープもしやすいのでMCとしても乗りやすいビー

トです。


このビートを使用していて、有名なのバトルとしては「ミメイ」vs「9for(この時はゴギガギガギゴ)」

の試合があります。





途中のミメイのバースで神がかっている部分があります。

<ミメイ>

yo 星に願いを

ゴギギガガギゴではなく

ゴギガガガギゴが正解だぜ

そーゆー頭の容量が5GBだな

yo そーゆーこった

俺の方が脳の容量のデータが違いすぎる

裸になった衝撃は吉沢明歩



この「ゴギガギガギゴ」と「5GB」のラインは語り継がれる名ラインだと思います。

ミメイといえば、「5GB」。

そのくらいのインパクトを与えました。


まとめ

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MCバトルビート】 Lick-G vs BASE 8×4,IHBMW - VideosTube

以上、

ベストバウト間違いなしのビートとして、

①「Touch B」
②「Bring It On Fighter」
③「星を願う」


の3つを挙げました。

これ以上のベストバウトビートはまだまだあるので、音源とバトルをガンガンディグって、一人前の

バトルヘッズになりましょう!!

































 

5
どうも、MCバトラー名鑑です。

本日は、MCバトルヘッズなら知らない者はいない、R指定の強さについて解明していきたいと思います。

今回はR-指定の強さを、


・ライム

・フロウ

・バイブス

・ビートアプローチ

・ワードセンス


の5つに分けて解説していきます。


正直なところ、舞台上での立ち振る舞い「アティチュード」、使用されているビートの元の歌詞をバトル

のラップ中に入れ込む「サンプリング」、ラップ中のリズムを把握する「リズムキープ」、

単純な語彙の量「ボキャブラリー」、聞き取りやすさを左右する「滑舌」、お客さんを盛り上げる「ステ

ージでの見せ方」、大阪人ならではの「ユーモア」など


ラップのありとあらゆる要素で最高得点を叩き出しているのですが、今回は、

6つの要素に絞って「最強」のR-指定の強さの秘密を解明していきたいと思います。




引用:http://hubliminal.com/music/r-shitei/
 スクリーンショット 2018-08-10 21.12.06

ライム

ライムは英語でRhyme。日本語なら「韻」。

基本的には、単語と単語の母音を合わせることでリズム感を強調することを指し、

これをライムやライミングなどと呼びます。

人によっては、ただ母音を合わせたものを「韻」 と呼び、文脈の中で意味が繋がった状態で出来た韻を「ライム」と呼ぶ人もいますが、基本的には同じものとして考えてもいいでしょう。

この韻というものはラップをする上では、最も基礎的なものであり、ラップ自体の聞き心地にも大きく関わってきます。 

R指定のライムの凄さが出ている試合がこちらです。



 

【ICENTER MC BATTLE】CIMA vs R指定 2014年

CIMA
ok 先攻はCIMA ジャンバリFEVER R指定 JESUS 言ってやるぜ俺からの洗礼  お前今日も調子マジ全然 俺は天然まるでネイチャーくらいな感じでお前はあぶねえな お前は今年の大阪王者 知らねえボイルがすぐに放火
R-指定 放火する天然ならナチュラル お前今日全然危なくない 湧いてる客お前のサクラくさい お前のラップ侍みたい でも俺が切り裂くLIKE A 宮本武蔵 お前のそのジタバタすら虚しい 俺がここで切るぜJESUS CRISIS HA 俺のスキル規格外
CIMA 切ってもジタバタするトカゲのあり すぐにぶちこむモハメドアリ YO分かるかお前に勝機は有りいや無し って俺ネイチャーに味付け無し で王者に深く隙間風 でお前よりもHIPHOP好きなだけ 分かるかで今年も俺が下げる首からチェーン
R-指定 YO 吹いてない隙間風 それよりももっといい韻踏みあかせ お前のスキルなら隙だらけ 俺のラップこれぶち負かせる? 出来ないぜ お前は口が立ってない つまり俺の壁ぶち当たってない HEY YO俺がぶっこわすお前に負けた恨みをここで晴らすだけ

CIMA
俺が隙間風。違うぜお前よりもぶちかませる
お前が壁 だっせえこと言うなって去年は俺が王者
お前は天狗で王者気分 知らねえ俺ならNo doubt chill
お前は学んでこいよ皇居文献。
て王者ぶんな俺じゃボケ

R-指定
王者が天狗じゃ醜いからな
今だに鼻と腰 低いままだ
わかるかな このやり方
負けたぶんお前憎いからな
つまりここ何年ぶりの恨み節
マイクの代わりにスカイツリー「ボキッ」
おってきた東京西向き 見せて大阪帰った錦 Yeah
 

特に最後のR指定のバース、彼のライムの巧さが表れています。

a,i,u,e,oの音で表すと、

醜いからな i, i ,u ,i ,a, a,a

低いままだ i,u,i,a,a,a 

 憎いからな  i,u,i,a,a,a

このように a,i,u,e,oの音をきちんと揃えた完璧な踏み方をした上で、

相手からのいったことに対するアンサー(返し)が出来ているのと、意味をつなげてラップができている

のが驚くべき点です。
 

フロー
フローは簡単に言えば、歌い回しです。声のキーや速度に変化をつけてライムに合わせます。

フロウはラップにおいてはライムと同様に大事な要素となっています。

基本的にラッパーの中には、当意即妙な韻で場を盛り上げるタイプが多い中、韻にはあまりこだわらず

に、フロウで見せていくタイプのラッパーはかなり珍しいタイプとなっています。

フロウラッパーの中で最も有名なのが「鎮座ドープネス」と言われるラッパーです。

彼は今現役を退いていて、バトルをすることはほとんど無いのですが、彼のフロウは今となっては伝説と呼ばれています。

スクリーンショット 2018-08-12 10.55.44
引用:
鎮座DOPENESS 『FIFA 14 ワールドクラス サッカー』に日本人唯一の抜擢 ...
彼のフロウもラッパー界の中では突出したものとなっているのですが、R-指定も負けてません。

R-指定のフロウが際立った試合があります。それがこちら。



特にR-指定の2小節目の

近づくとお前顔でかいな お前に俺は倒せないわ

マハリータマハーリタヤンバラヤンヤンヤン

顔のでかさならあんたがナンバーワン

ご存知かもしれませんが、アニメの「魔法使いサリー」のOP曲からとっています。

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魔法使いサリー(第1期) - TOEI ANIMATION


こうしたアニメの曲のメロディーをそのままラップのバトルの中に入れこみ、

かつその場の状況(対戦相手が「サリー」というMC名)にうまく当てはめてラップができるのも

R-指定の豊富な知識がなせる技です。

 

『魔法使いサリーのOP』

バイブス

 バイブスは日本語で言うなら「熱量」といったもので、「勢い」とも捉えることができます。 

バイブスは実は初期の頃のR-指定はそれほど重視していませんでした。

バイブスよりも韻を重視していて、中身のなさを勢いでごまかすものだとも思っていたそうです。

しかし、UMBというラップの全国大会で2年連続1回戦負けして、ERONEさんにアドバイスをもらった

ことで、自分のバイブスに対する考え方を改めたそうです。

R-指定のバイブスがこもった試合は、TV朝日でやっている「フリースタイルダンジョン」という番組で」

特に見ることができるのですが、YOUTUBEにはアップロードされていません。


YOUTUBEにある動画の中でもっともR-指定のバイブスが現れたものが、こちらの「vsDDS」の試合です。





R-指定が2小節目の

ブラック企業 ライブラレコード 馬車馬働き 雀の涙
 
寒い懐に薄手のカーディガン

で畳み掛けた後の

だからこの賞金は譲れはしないな

でくるっと回った時はR-指定のバイブスMAXの時です。



この大会はR-指定がこのバイブスでD.D.Sを下し、そのまま優勝しました。

ビートアプローチ

ビートアプローチとは文字通り、ビートに対するアプローチ方法です。

多くの人はR-指定の見事な韻やフロウに注目し、 ビートアプローチはあまり注目されませんが、

R-指定のビートに合わせた、ラップのリズムや拍の取り方、合わせ方は恐るべきものだと思います。

基本的にMCバトルで流れる「ビート」と呼ばれる音楽は、HIPHOPの曲の歌詞を抜いたものではあるの

ですが、試合直前にどのビートをDJが使用するかを知らされるので、数秒聞かされるビートチェックの時

間にその場で乗り方を考えなくてはいけません。

並みのMCでは、ビートのリズムに合わせることができず、ラップ自体がグダグダになってしまうことも

珍しくありません。

 それに対し、R-指定はビートに対し、完璧なアプローチを毎回していくので、聞いていて本当に爽快で

す。 

R-指定の「ビートアプローチ」のうまさが光った試合がこの試合です。

0:36~1:15までが「vs DOTAMA」との伝説と言われる試合です。

 

難しいビートに対して、先行でここまで完璧にはめることのできるラッパーはそういないはずです。

お客さんの盛り上がり方も、始まってすぐの時点で最高潮になっています。

 

ワードセンス

ワードセンスは文字通り、語彙の豊富さからくる言葉のセンスです。

R-指定は映画を見るのが趣味で、休日などは今でも一日中映画を見て過ごすことがあるらしいです。

そうした、映画からくる語彙の豊富さで、一般の人が思いつかないような言葉を用いながら、対戦相手に

対してオリジナルな韻を吐き、圧倒しています。

R-指定のオリジナルでおしゃれなワードセンスが光る試合がこちらです。



R-指定の最後のバースの

これは地獄の目次録 アポカリプス now

といったワードや

自身が大学時代法学部だったことを利用した

俺法学部 六法全書

といったラインは少し斜め上をいくボキャブラリーであると思います。


アンサー力

最後にR-指定の勝ち続けてきた最も大きな要因を述べます。

それは相手のラップの中で言われたことに対して、的確に答え、逆に相手の痛いところをつく、

アンサー力です。

上にあげたものは全てラップのうまさに直接関わってくるものではあるのですが、

ことバトルにおいては、対観客のライブに対して、1人の相手がいます。

その相手よりも自分の方が、かっこいい、イケてるといったことを伝えるためには、

相手のバースの中で、言っている事の矛盾点を見つけるのが効果的な方法です。

R-指定は特にこのアンサー力を身につけてから、バトルにおいてほとんど負けることがなくなったと思い

ます。

そのR-指定のアンサー力が光った試合がこちらになります。





戦国MC BATTLE 第8章 の
VS オロカモノポテチ戦です 。



オロカモノポテチの

あらあら随分上から目線で調子にお乗りなんじゃないですか〜

と言うDISに対して、R-指定は

悪かったな 上から目線

だって俺 梅田レペゼン

と言う完璧なアンサーを見せています。


相手の言ったことに対して、返答しつつ、韻を踏むと言うのが単純にして最も難解なことなのですが、

R-指定はそれをいとも容易く行なっているのが驚きだと思います。




以上、R-指定が最強である要素を6つに分けて解説していきました。

最初に言った通り、R-指定の強さは、この6つだけに留まりません。

今はバトルは引退して、たまに「フリースタイルダンジョン」という番組でバトルシーンを見ることがで

きますが、基本的には音源制作、歌手活動に専念しています。

R-指定が「DJ松永」というDJとコンビを組んでできている「Creepy nuts]と言うユニットは

今までのHIPHOPの常識を覆すような、一般の聴衆にも共感できるような歌詞と、

乗りやすいメロディアスな曲を生み出し続けています。

とてもいい曲が多いので、ぜひ何曲か聞くことをオススメします。

どハマりすること間違いなしです。
















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Creepy Nuts (R-指定 & DJ 松永) | R-指定 | Pinterest





以上、R指定の強さの秘訣についてでした。

また次の記事でお会いしましょう。

 それでは!
 

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